2009年1月分


1月1日(木)

あけましておめでとうございます。初日の出は見られな
い予報だったのですが、なんか気になってちょっと早く
起き出してしまいました。でも、そのおかげで雪雲の向
こうからぼんやりと昇ってくる初日の出を見ることがで
きました。釧路寄りの場所ならもっとはっきりと太陽が
出ていたことでしょう。日中も青空が広がり、今年も波
乱の天気を予想させる年明けとなりました。家の周りで
はけっこう雪が降っていますが、湿原の方にも積もって
くれるとうれしいですね。景気の悪い話が多いですが、
今年もいい年にしましょうね。           


1月2日(金)

天気の違いが激しい正月ですね。釧路湿原は晴れや曇天
でしたが、屈斜路などはずっと雪が降っていました。摩
周湖を見てみようかと思ったら、吹雪のため通行止め。
屈斜路湖も風が強くて湿った雪が降っているために落ち
着いて見ていることができませんでした。ハクチョウた
ちも陸に上がってしまっていましたし。この天気のせい
で観光客も少ないのか、激しく餌をねだっていました。


1月3日(土)

秋には元気に駆け回っていたエゾリス君達も、寒くなってから
は早朝しか姿を見せてくれなくなりました。餌をひととおり食
べ終わると、森に帰ってしまいます。寒くてやっていられない
というところでしょうか。しかし、雪の下からうまく木の実な
どを見つけるものです。できえれば陽射しが出てくるまで待っ
てくれるといいのですけどね。              


1月4日(日)

まだきれいな雪原の上に、エゾシカの足跡が残ってい
ました。どこまで歩いていったのでしょうか。それに
してもシカは湿原のなかや深い雪の中をうまく歩くも
のです。すごい岩場なども平気で歩いていますから、
感心してしまいます。でも、あの蹄はアスファルトの
上は滑ってしまってダメなようです。ときどき飛び出
してきたエゾシカが転けていますからね。     


1月5日(月)

今朝は冷え込んで、釧路川沿いでは霧氷と気嵐が出てい
ました。日が出る前は、太陽柱も現れてなかなかいい感
じの朝でしたね。贅沢を言えば、この場所にタンチョウ
がいてくれたら良かったのですが。標茶あたりの釧路川
では何カ所かタンチョウの寝床があったのですが、昨年
の河川工事のせいか寝床がかわったのか姿を見られなく
なってしまいました。鶴居村の音羽橋付近の寝床のとな
りでも、工事をしていてタンチョウが驚いて一斉に飛び
立つことがありました。行政のやっていることはよく理
解できませんね。保護するつもりならきちんとすればい
いのに、ちょっと増えたとなればいい加減なものです。


1月6日(火)

西高東低の冬型の気圧配置となり、とても風が強い一日
になりました。正月休みも明けて、人も少なくなるかと
思っていたのですが、そうでもありませんね(笑)。冷
え込んでいたのですが、風のせいで景色は思っていたも
のにはならず、あちこち走り回ったわりには収穫が少な
いままで終わりました。天気が良くても思うように撮れ
ないし、天気が悪くなってもダメですし、なかなか難し
いものですね。気圧配置が崩れて、雪でもドカッと降っ
てくれないでしょうか。              


1月7日(水)

森の中でエゾフクロウに出会いました。フクロウ君は
ビックリしてしまったようで、細くなっていますね。
しばらくしたら普通の姿に戻ってくれましたけど。昔
は殺鼠剤をまいていたので、毒を食べて死んだネズミ
を食べたためにフクロウまで死んでしまったそうです
が、いまは少しずつ増えてきているみたいです。タン
チョウだけでなく、フクロウや熊も増えてくれたらう
れしいですね。そういえば、釧路の外れで親子熊の足
跡が発見されたそうです。会いたいナァ。     


1月8日(木)

鶴居村のあたりは雪が融けて地面が出ているために、タン
チョウも散らばってしまっています。朝8時頃鶴見台を通
過したときには一羽もいなくて、どうしてしまったことで
しょう。夕方、ツルが塒に帰るところを撮影しようと待っ
ていましたが、このような太陽柱があがって舞台は最高だ
ったのに、肝心のタンチョウは現れてくれませんでした。
週末は天気も荒れるようなので、景色もまたきれいに雪化
粧してくれることを期待したいですね。        


1月9日(金)

釧路湿原は霧氷のつきがいまいちでしたが、家の周辺は
昼前まで真っ白の世界が広がりました。冬はこうでなく
ちゃという感じでしたね。釧路川沿いを見ていたら、オ
オワシやオジロワシの姿がありました。こういう景色の
なかで見る姿はいっそう威厳に満ちている感じがします
ね。早く湿原のあたりでもこういった景色が広がるよう
に冷え込んでくれることを期待したいと思います。明日
から雪の予報になっていますが、どのくらい降ってくれ
るものでしょうか。                


1月10日(土)

待望の雪がやってきました。しかし困ったことに風も
いっしょなので、けっこう大変です。鶴居村のあちこ
ちに散っていたタンチョウ達も慌てて伊藤サンクチュ
アリに集合していました。まるでタンチョウ牧場のよ
うな景色になっていました。しかし、地面が白くなる
ととたんにタンチョウの姿も美しく見えます。雪が上
がってすぐの晴れ間が楽しみです。        


1月11日(日)

釧路湿原、念願の雪景色になりました。キタヨシが倒れる
ような状態はこのところなかったので、ほんとうにやっと
見られたという感じです。しかし、気温が高かったことも
あり、この景色も朝の短い時間しか見られませんでした。
あちこち走り回ってみましたが、なかなか満足できる景色
とはいえませんでしたね。もう少し、チラチラでも雪が降
ってくれることを期待したいと思います。       


1月12日(月)

今日は成人の日ですね。タンチョウもお祝いしてダンスを
踊っています。私の成人式なんて、もうとっくに昔の話に
なってしまいました。時間が経つのは早いものです。でも
ずっと想っていた夢は今少しずつ現実のものになっていっ
ています。あの頃は無理だと思っていたことも、いまにな
ればなんでもなかったりして、年はとってみるものかもし
れません。体力に関しては、年はとらない方がいいかもし
れませんが・・・。この前の雪かきの影響が今頃になって
でてきました(苦笑)。               


1月13日(火)

このところ暖かい日が続いている釧路湿原。川の水も
ぜんぜん凍らず、春のような雰囲気さえあります。タ
ンチョウも給餌場に集まらずに、湿原のなかで餌を探
しているものもけっこういます。もちろん、その場を
テリトリーとして守ることができる家族だけが許され
ることですが。やっぱり乾燥したコーンよりも、自然
の食べ物の方がおいしいのでしょうね。今日は見てい
るなかでは何を食べているのか分かりませんでした。
ザリガニとか魚などを捕まえているのは見たことがあ
るのですが・・・。               


1月14日(水)

なにげなく除雪してある林道に入っていったら、すばらしい
景色の場所がありました。湿原奥で川が蛇行する様子を見る
ことができました。釧路湿原は基本的に平坦で周辺部に少し
山があるくらいなので、湿原を見下ろせる場所が限られてい
るのです。こういう場所で、さらに動物に出会うことができ
ればいいのですが、ちょっと難しいでしょうか。ハンターも
入っているようでしたしね。              


1月15日(木)

新雪のつもった牧草地をキタキツネが歩いていました。堆肥
を積んでいるところになにかいるのか、よく姿を見かける場
所です。ただ、今日見かけたこのキツネは疥癬にかかってい
るようで、尻尾の毛がほとんどなくなっていてみすぼらしい
姿になっていました。だいぶキタキツネの数も回復してきて
いるという話ですが、まだ病気に困っているキツネも多いの
でしょうね。                     


1月16日(金)

東京へ出る日だったので、朝はとても条件が良かったのですが
あまり時間がなく心残りでした。このあと音羽橋へ向かったら
とてもいい光の中をタンチョウが近くまで来てくれていました
ね。そろそろ冬の観光シーズンが始まるので、来週あたりから
は朝の音羽橋は混雑しそうということでした。地元の人はそれ
までにきちんと撮影しておくといいですね。私は混雑している
ようなら、別のところに向かいます(笑)。        


1月17日(土)

都内で教室の日でした。その前に日課の撮影を済ませる
わけですが、さすがにこの時期だけは都心部も彩りが少
なくなっています。いろいろ探していくつか撮影するこ
とができました。探してみれば何とかなるものですね。
それでも、都会は広い自然的な景色を撮りにくいので、
どうしてもマクロになってしまいます。それもまた楽し
いです。このところ、雪景色の中にいたので、彩りがあ
るとうれしいものですね。             


1月18日(日)

東京から戻ってきました。昼頃まではマイナス10℃近い気温
だったらしいですが、15時頃には0℃くらいになっていまし
たね。帰りがけに菊池牧場でタンチョウの飛んでいる姿を撮
影していきましたが、ほんとうにいいタイミングでは飛んで
くれないものですね。この後には雲の様子も良くなっていた
のですが、ぼんやり待っていただけでした。しかし、最近タ
ンチョウの飛翔する姿を見ていると、訳の分からない行動が
見られます。どうしてしまったのでしょうかね?     


1月19日(月)

雪がふったぁ〜と喜んでいたのですが、この時期に東京の
ような湿った雪。しかも風が強くて吹雪いている感じなの
で、撮影していてもレンズが濡れてすぐに撮れなくなって
しまいました。カメラも自分もびしょ濡れでなんとも微妙
な気分でしたね。湿った歩きにくい雪なので、エゾシカも
足を取られて転けそうになっています。タンチョウも羽根
が濡れるのがイヤなのか、雪が降っている間はまったく活
動していませんでしたね。              


1月20日(火)

私の住んでいる熊牛原野は、釧路側とオホーツク海側の
気候の境目になっています。今朝起きたときに家の辺り
では雪が少し降っていて、朝日は見られないだろうと思
って鶴居のライブカメラを見ると、雲が切れているでは
ないですか。慌てて出発しましたが、日の出には間に合
うはずもなく、途中で日が昇ってきました。でも、こん
なにステキな景色にも出会えたので、それも良しです。
早く出かけていたら、この景色は見られなかったですか
ら。                       


1月21日(水)

太陽が出てきそうで出てこない、実にじれったい天気
の一日でした。いろいろ用事があってあまり撮影もで
きなかったのですが、日没後に心惹かれる景色に出会
いました。水面に映ったちょっと赤く色付いた雲がき
れいでしたね。離れた場所ではシカが氷の上を歩いて
いたのですが、車を止められず撮影できなかったのが
残念です。                   


1月22日(木)

暖かい日が続いているので、屈斜路湖も湖面の凍ってい
る面積は少ないですね。湖畔に着いたときに少し凍って
いるところがあったのですが、風が強かったこともあっ
て他の場所を撮っている間に氷が割れてしまいました。
もっと冷えて氷の厚みが増せば人が乗っても大丈夫なく
らいになるのですけどね。今年は屈斜路湖は全面凍結す
るのでしょうか? 気になりますね。        


1月23日(金)

午後から雨が降り出して、けっこう本降りになってい
ます。凍っていた場所も溶けてシャーベットのように
なってしまいました。朝はほんのりと美しい太陽が昇
ってきて、もう少しいい景色が楽しめるかと思ったの
ですが、すぐに雲に隠れてしまいましたね。去年に比
べたら降雪(水)量が多いので、これからしっかりと
雪に変わってくれることを期待したいですね。   


1月24日(土)

釧路湿原はSLが走るからか、朝からたくさんの人がやって
きていて賑わっていました。そのおかげなのかエゾシカなど
動物の姿はあまり見られず、走った割に収穫の少ない日とな
ってしまいました。でも、そんなときもハシブトガラが近く
までやってきて慰めてくれました。こういう可愛い姿を見る
と癒されるものですね。明日もいい出会いがあることを期待
したいと思います。                  


1月25日(日)

朝は思っていたよりもはやく雪が降り出して、その後は
吹雪のように激しくなってちょっとビックリしました。
伊藤サンクチュアリでも、給餌場の中程にあるカシワの
木もまったく見えない状態になりました。こうなるとタ
ンチョウもまったく現れなくて、待ちぼうけです。湿っ
た雪は羽根が濡れてしまうので、いやなのでしょうか。
明日は晴れるようなので、いい景色になってくれること
を期待しています。                


1月26日(月)

釧路湿原あたりはどんより曇っていましたが、屈斜路湖
は午後から快晴となりました。けっこう近いのですが、
はっきりと気候が違うのが面白いです。例年なら凍って
いるはずの屈斜路湖もほとんど湖面の凍っているところ
はありません。ハクチョウたちもプカプカ水に浮かんで
観光客が餌をくれるのを待っています。とても平和な景
色でありましたが、かわいそうなハクチョウの姿もあり
ました・・・。                  


1月27日(火)

伊藤サンクチュアリマニアには朗報だと思います。いつも
柵の近くに一羽でいて片眼をケガしている渡る君が、少し
だけですが飛ぶ姿を捉えました。ある意味大スクープです
ね。ふだんは右の羽根がだらんと下がっていますが、しっ
かり空を掴む感触は忘れていないのですね。いつの日か元
気に空を舞う姿を見せて欲しいものです。       


1月28日(水)

今朝はうれしい冷え込みがありました。川湯ではマイ
ナス22.7℃まで下がり、一面美しい霧氷が広がりまし
た。釧路湿原もきっときれいだったのではないでしょ
うか。こういうときは指先が冷えて痺れてきても、気
にならず撮影できてしまうものですね。屈斜路湖では
チラチラとダイヤモンドダストも見られましたし、こ
れでこそ道東の冬って感じでした。こういう気候がし
ばらく続いてくれたらうれしいですね。      


1月29日(木)

オホーツク海側でそろそろアザラシが見られるようなので
出かけてみました。サロマ湖のワッカ原生花園の入り口で
は100頭以上いるのですが、近くまでは来てくれませんでし
た。網走湖では1頭が氷の上でこんなのんびりとした恰好
で日向ぼっこ。もう1頭も水面から顔を出したりしていま
したが、氷の上に上がる姿は確認できませんでした。網走
湖では、ホオジロガモも面白い動きを見せてくれて、楽し
い観察旅行になりました。              


1月30日(金)

マイナス2度程度と気温の高い朝だったのですが、牧草地
から霧が沸き立ち幻想的な景色となりました。釧路川のタ
ンチョウもいい雰囲気だったのでしばらく見ていたのです
が、朝日が射し込む前に移動してしまいました。暖かいと
動き出すのも早いですね。これがマイナス20度くらいだっ
たら、ジッとしていてくれたかもしれません。なんか春み
たいな朝でした。                  


1月31日(土)

人なつっこい小鳥たちがいる森があります。このゴジュウ
カラなど、あまりにも近すぎてこちらが下がらないとピン
トが合わないくらいの距離までやって来ます。でも、生き
物との距離が近いというのはうれしいですね。目の前でじ
っくりその姿を見ることができれば、細かなところも観察
することができます。最近になってハシブトガラとコガラ
の違いが分かるようになりました。