2021年3月分
3月1日(月)
3月になったばかりなのに4月並みの気温になった北海道。雪もどんどん 融けていていきものの動きもちょっと違う感じでしたね。新しい発見があ ったものの、こんなに撮れない日は久しぶり。仕方なくハマナスの実でご まかしたりしています(笑)。秋口には固くてとてもつぶせないような感 じでしたが、いまでは柔らかくなって小鳥でもミニトマトのように簡単に 食べられそうです。種を確実に残すための工夫、あるんですね。
3月2日(火)
春の嵐になるというので期待してタンチョウの給餌場へ行ってみましたが、 始めのうちは雪も降っていたものの、そのうち雨のようになってしまいまし た。それでもタンチョウは活発に動いてくれたので、それなりに楽しむこと ができました。子別れが済んだ独立した幼鳥は、声変りをしていて犬のよう な変わった声で鳴いていました。やっぱり春は近づいていますね。
3月3日(水)
春の嵐の影響が残っていて、晴れているものの風が強い一日となりました。 屈斜路湖に行ってみると、ハクチョウが風を避けてみんなで丸くなっていま した。湖畔にもやっと雪が積もって風紋ができていて面白い表情を見せてく れました。このハクチョウたちも観光客が来ると餌をもらえると思って集ま ってきてしまうので、自然な姿を見せてもらえるチャンスは意外と少ないの ですよね。
3月4日(木)
根室海峡に流氷が入ってきたということで行ってみたのですが、今日は南風が 吹いていてほとんど残っていませんでした。接岸したものが見られたものの、 他ははるか彼方に行ってしまっていました。それでも、エゾシカやキタキツネ の姿が見られたので良しでしょうか。このキツネはペアになっていたのか離れ たところのもう一匹と一緒にお尻を振っていました(笑)。もうすこしじっく り見ていたかったですが、観光客がやってきたらどこかに行ってしまったのが 残念です。
3月5日(金)
天気が良かったので、久しぶりに湿原の方へ行ってみました。かなり空気が 霞んでいてまさに春といった感じの空でした。ここで撮影するのなら、もう 少したってからの方がいい位置に太陽が沈んでくれますが、その頃には雪も なくなっていると思うので、いまだから見られる景色としての良さもありま すよね。空気が霞んでいたので、もっと太陽が赤くなるかと思っていました が、それほどでもなかったのは意外でした。
3月6日(土)
北風が強く流氷が戻ってくるかと期待していましたが、残念ながら思っていた 場所には来なかったようです。天気もあまりすっきりしなかったので、晴れ間 のあるタンチョウの給餌場へ行ってきました。風が強いので思うように飛べな いようで、体全体を使ってバランスをとりながら飛んでいました。まだたくさ んのタンチョウが集まってきていて、なかなか賑やか。動きもあって冬の始め よりかなり撮りやすくなっています。
3月7日(日)
朝の冷え込みはまだマイナス15℃以下とけっこう冷えているのですが、日中 は手袋なくても大丈夫なくらい暖かくなってきています。ところどころ地面 がでてきたところもあって、小鳥が食べ物を探しにやってきています。そろ そろ春の小鳥が見られるのではと見ていたのですが、お目当ての小鳥の姿は なかったです。そのかわりにツグミがたくさん見られました。この冬はいつ もよりもツグミが多く見られた気がします。他の小鳥にも会いたいですね。
3月8日(月)
日中はタンチョウの様子を見ていました。だいぶ春らしい行動が増えていて 頻繁に交尾が行われていました。声だけとかポーズだけということもありま したが、この数日で大きく行動が変わっているように思います。それでも思 い通りの絵柄は撮らせてもらえないんですよね。連日タンチョウというのも つまらないので、夕方は夕陽を撮りに近所へ。少し雪も融けてきて、冬には 入れなかったところにも行けるようになってきました。
3月9日(火)
コロコロと変わる天気に翻弄されている感じですね。朝の摩周湖で霧氷が ついているようだったので出かけてみたら、風が強くてあっという間に落 ちてしまって収穫なし。その後はちょっと下界の霧氷を撮影できましたが すごいって感じではなく気分が盛り上がりません。午後からタンチョウの 給餌場でやっといつもとちょっと違う景色に会えました。よほどおなかを 空かせていたのか一頭のエゾシカが給餌場にやってきました。タンチョウ のダンスを眺めているような写真になりましたよ。
3月10日(水)
そろそろかなと思って探してみたら、ありました、フキノトウ。いくら寒い 日が続いているといっても、春が近づいているわけで、日当たりのいい南斜 面は雪も融けて地面が出ています。毎年の春探しをしている場所をじっくり 探してみたら、数個出ていました。ひとつは明らかにシカに齧られたあとが あって、もうひとつは寒気に当たって傷んでいました。フキノトウが出てく れば、フクジュソウももうすぐなので楽しみです。
3月11日(木)
朝日はギラギラの印象でしたが、夕陽は赤くなってくれました。日中はかなり 暖かくなり、タンチョウの給餌場もかなり数が減って来ていますね。周辺の牧 場やたい肥のあたりでタンチョウの姿を見ることも多くなってきました。そろ そろ給餌場のシーズンは終わりが近づいているようですね。雪もどんどん融け て地面が出てきたところも増えています。冬のイメージから春を探すように切 り替えていく時期になりました。
3月12日(金)
今日も暖かく、久しぶりに家の窓を全開にして換気しました。どのくらい暖 かくなったかイメージできるでしょうか。雪もどんどん融けていて、景色も どんどん変わっていくように思います。フクジュソウが咲いていないかと目 星をつけていたところを見に行ってみたのですが、思ったほど雪融けが進ん でいなくてまだでした。でも気温が続くとあっという間だと思うので、また 見に行ってみることにします。
3月13日(土)
羽繕いをしたあとなのか他のやつに噛みついた後なのか、くちばしに羽根が ついているハクチョウがいました。ちょっと離れたところでこの姿に気づい たので、じわじわと近づいて行ったのですが、ここまできて風のせいで羽根 がくちばしから落ちてしまいました。もうちょっとアップで撮影させてもら いたかったところですが、仕方ないですね。
3月14日(日)
気温が微妙に高くなってきていて、湖では融けたり凍ったりを繰り返して います。ちょっと前までは雪で覆われていたところが融けて凍りなおして いるので、氷の模様も見られるようになっていました。午後からはしっか り雨が降っていたので、また融けてしまっているかもしれないです。こち らでは、これも春っぽい景色のひとつといえるかもしれないですね。
3月15日(月)
昨日からプラスの気温が続いていて、給餌場にはたくさんの水たまりができ ていました。タンチョウは水があると安心するようで、水たまりで水を飲ん だりくつろいでいました。このところ大きな変化がなかったのですが、背景 が変わってくれたおかげで、なんか新鮮な景色にも見えます。集まってくる タンチョウの数も撮影にはちょうどいい感じで、給餌が終わるまでのあと数 日が面白いかもしれないですね。
3月16日(火)
久しぶりにエゾリスの姿を見てきました。冬の間は朝のうちにちょっと活動 してそのあとはジッとしているのでなかなか姿を見ることができませんが、 今日は気温が10℃くらいまであがっていたこともあり、日中も活発に動き回 っていました。離れて見ていると、どこからともなく埋めておいたクルミな どを掘り出して食べていましたね。雪もどんどん融けていて、長靴をはいて おかないと、危険な感じにもなってきました。
3月17日(水)
本州の話を聞いていると、もうサクラがたくさん咲いているようでうらやましい と思っているところ。こちらではやっとフクジュソウが顔を出しはじめました。 今日はすっきりと晴れなかったので花が開きませんでしたが、晴れていればきれ いに咲いていたと思います。山梨へも行きたいと思いつつも、このあとは緊急事 態宣言も解除の方向なので、一気に人が動くタイミングは怖いなぁと思っている ところです。でも、一度は行ってこないとなぁ。
3月18日(木)
そろそろ給餌も終わると思うので、ちょっと様子を見に行ってきました。雪は ほとんどなくなっていて、数日前とはかなり違う雰囲気になっていました。集 まって来ている数も少なく、コーンを食べたらすぐに飛び立っていなくなって しまったので、30分くらいしか見ていることができませんでした。給餌場より も周りの牧草地の方にたくさん集まっているくらいなので、給餌場シーズンも 終わりですね。
3月19日(金)
午前中は曇天でパッとしなかったのですが、夕方になってからやっと陽射しが 出てきました。陽射しがないとまだ体感的には寒く感じるので、ありがたいで すね。雪が融けて景色的にも中途半端なところも多く、光があるかないかだけ で景色の印象は大きく変わってくるんですよね。一気に花が咲き始める4月後 半までは、いろいろ被写体探しに苦労しそうです。
3月20日(土)
昨日からの北風で流氷が戻ってきたのであわてて知床へ行ってきました。昼 前くらいまでは空も青かったのですが、暖かい気温のせいで空が霞んできて 午後にはちょっと撮りにくい感じになっていました。でも、帰りがけに斜里 岳を見てみると、青空のなか美しい姿を見せてくれました。北海道の山はた くさんありますが、この山はとくにきれいだと思います。一度登って途中で 降りてきましたが、また挑戦したいですね。
3月21日(日)
雪が降っていたのでタンチョウが戻ってくるかと給餌場へ行ってみましたが、 ぜんぜんやってこなくて予想は大外れ。しかたなく周辺を見て回っていたら川 のところでのんびりしているつがいがいました。川で食べ物を探したり羽繕い したりして過ごしていました。他のタンチョウももう自分の縄張りなどに戻っ てこれからの春をすごす準備をしているのでしょうね。それにしても給餌場で はタンチョウがいないのにたくさんコーンを撒いていたのが気になります。
3月22日(月)
昨日の雨で一気に雪が融けていますね。湖もだいぶ水面が広がっていて水鳥 の姿も増えてきているように思います。風が強いので寄せ氷ができないかと 期待していますが、その前に融けてしまいそうな感じもしています。タンチ ョウも抱卵の準備で忙しそうにしていました。数日暖かくさらに雪融けが進 みそうなので、湿原などの増水には注意が必要ですね。
3月23日(火)
東京はサクラが満開になったそうですが、こちらはまだ気温的には冬です ね。融けた雪が水たまりになって、そこが凍ると冬とは違った模様ができ ています。フクジュソウはポツポツと咲き始めていますが、こういったも のを探すのも面白いですね。自分の目で見つけた被写体だからこそ、自分 の写真だといえるのですから。
3月24日(水)
今日も氷の写真です。ハクチョウを見に行ったのですが、まったく動きもなく て誰か餌くれないかなぁって感じでボーっとしているだけ。一時間くらい見て いましたが、あきらめました(笑)。そのあと湖畔をゆっくりと歩いてみたら 鉱物のような色をした模様をみつけました。高校の時に授業で鉱物標本を作っ たのを思い出しました。自然はどこかでつながっているんですよね。
3月25日(木)
雪融けが進んで、いきもののいる場所も変わってきていますね。ハクチョウも 畑の地面が出ているところでは落ち穂などを食べに集まってきています。冬の 間は雪の上なので体も汚れませんが、これからはおなかのあたりが汚れてくる 個体が増えますね。少しずつシベリアへ帰っているものもいるのでしょうけれ ど、もうしばらく元気な姿を見せてほしいものです。
3月26日(金)
この前見に行ったときはだいぶ雪が残っていてフクジュソウの姿はなかった のですが、今日はたくさん咲いていました。雪の中から顔を出すシーンを撮 りたいと思っていたので、ちょっと残念。数pくらいの雪が降ったあとがチ ャンスでしょうか。フクジュソウは早朝見に行っても花が開いていないので 花が開くのがはやいか雪が融けるのがはやいか、微妙はタイミングの撮影と なるので、けっこう難しいんですよね。
3月27日(土)
桜満開という話があちこちから伝わってくるなか、こちらではすごく冬らし い景色になっていました。平地では雪もほとんど解けてしまっていますが、 摩周湖ではきれいに霧氷がついていて今シーズンで一番いい条件でした。な んどか霧氷はついていたのですが、雲が多かったり晴れ間が出てくるとあっ という間に落ちてしまったりで、なかなか撮らせてもらえませんでした。も う桜が見たい気分になっていますが、いい景色に会えてよかったです。
3月28日(日)
あまり天気が良くなかった週末ですが、撮影に出ている時だけはちょっと 青空を見せてくれました。氷もあまりできていなくてまいったなぁって思 っていたら、ハクチョウの声が聞こえてきました。しばらく空を眺めてい たら、群れで飛んでいる姿がありました。方向的にはシベリアではなく畑 に向かっていたようですね(笑)。湖で見かける数は減っていますが、畑 にはたくさんいますので。
3月29日(月)
今日はほぼ一日雨でした。これだけ降っていると、平地での雨はほぼ融けて しまっていることでしょう。大雨ではなかったので洪水などの情報はないの が良かったです。こちらではやっとヤナギの花が咲き始めました。ヤナギの 穂もきれいですが、花が咲くと色も加わってきて春らしくなってきますね。 とはいえ、まだ風吹くと寒いんですよね。
3月30日(火)
平地の雪がほとんど融けて、ちょっと変化が少ない景色になっています。フク ジュソウは咲き始めていますが、こればかりになってしまうのはつまらないの で、他の被写体も探して歩いています。今日は水辺の近くでミヤマカケスがモ デルになってくれました。水鳥もだいぶ少なくなってきているので、いつもと ちょっと違う被写体が姿を見せてくれるとうれしいです。
3月31日(水)
日中はずっとどんよりというか黄砂のせいなのか白い空でした。夕方になっ てちょっと太陽が姿を見せてくれたので、夕陽のきれいな屈斜路湖へ行って みました。ハクチョウは観光客に食べ物をもらってうれしそうにしていまし た。今シーズンは観光客も少なかったので、冬を乗り切るのは大変だったで しょう。荒れることがなかったのがさいわいでした。それにしても、黄砂の ためか変な色の夕陽でした。