2021年12月分
12月1日(水)
雨はそれほどでもなかったですが、一日中ずっと風が強くて撮影には不向きな天候
でした。ちょっとだけ近所で濡れながら撮影していましたが、レンズを上に向ける
のは無理だったので、足下をチェック。スギゴケが生えているところにドングリが
落ちていて、暖かい日があるせいかすでに芽を出そうとしているものもあって、そ
の赤い色が印象的でした。
12月2日(木)
平地は雪も融けてしまった感じがしますが、標高の高いところでは沢沿いに氷の姿
も見られるようになっていました。日中の気温も3℃程度とかなり下がっていたの
で山の方は真冬日だったかもしれません。とはいえ、いままではもっと冷えていた
ように思うので、ちょっと物足りない感じです。明日も雨予報となっていて、暖か
くなってしまいそうです。
12月3日(金)
すごい風雨でした。日中は雷も鳴って、突然の停電。先日から続けていたDVDのバッ
クアップ作業をしていたときで、雷が光ったと思ったら次の瞬間には電源が落ちていま
した。こんな天候のなか、野生動物はどうやってしのいでいるのでしょうね。このタン
チョウは雨が降り出す前の状態ですが、そろそろ給餌場に集まる時期となっているのか
たくさん集まっているタンチョウを追い払って、自分の縄張りを確保したちょっと自慢
げな表情をしています。
12月4日(土)
近所の池を見ていたら、水鳥の姿は例年よりも少なくて、ちょっと寂しい感じ
でした。他でもそんな話が聞こえてきていて、心配になります。1羽だけいた
ハクチョウは人を見ると寄ってきて、餌が欲しいのか寂しいのか分からなかっ
たのですが、なにか言いたそうでした。いきものと話ができればもっと世界が
広がると思うのですが、難しいですよね・・・
12月5日(日)
今朝は冷え込んでいたわりに、霧氷などはつかずに地味な景色になっていまし
た。あれだけ雨が降ったわりに空気は乾燥してしまったのでしょうか。風もな
かったので、ちょっと不思議でした。日中はスカッと晴れていましたが、こう
なるといきもののを探すしかないですね(笑)。ちょっと小鳥などに遊んでも
らって、なんとなく不完全燃焼でした。
12月6日(月)
日中は快晴。雲ひとつなく、冬晴れという感じでした。朝はマイナス8℃とい
い感じに冷えているものの、昼間は暖かくて上着を脱いでも大丈夫なくらいで
した。太陽の光はありがたいですね。いきものの動きも地味なので、一度家に
戻って作業していると、あっという間に日没時間。焼けそうな雰囲気の空にな
っていたので、近所に出かけるといい色になりました。もうちょっと前景がき
れいなところに行けば良かったかとも思いますが、そこに雲があるかは分から
ず、難しいですね。
12月7日(火)
このところ水辺近くの木にとまっているワシの姿をよく見かけるようになりまし
た。魚を探しているのだと思います。このオジロワシは枝の中に入って木に化け
たつもりでしょうか。知らない人だったら、気がつかないかもしれません。でも
ワシは意外と臆病なので人が近くにいるのに気づくと、すぐ逃げてしまうんです
よね。ジッとしていればばれないと思うんですけど。
12月8日(水)
今日も霧氷などはまったくなく、地味な朝の景色でした。何かないものかとウロ
ウロして、湿原で氷をみつけることができました。水たまりの氷もあるのですが
汚れてしまっていて、あまり絵にできないところの方が多くなりました。なにも
ないときはタンチョウという時期になっているのですが、給餌場の方もあまり集
まっていないようで、困ったものです。
12月9日(木)
日中は暖かいせいなのか、フキノトウが出ていました。これまでこの時期に見か
けても硬いつぼみのような状態でしたが、これは花も開いていますよね。ひとつ
だけではなかったので、やっぱり気候がおかしいのでしょう。明日の朝はマイナ
ス10℃まで冷えるようなので、やっと例年並みに追いついてきたといってもいい
と思います。自然は辻褄を合わせるといわれていますので、期待します。
12月10日(金)
今日もすっきりと晴れていました。タンチョウも集まりはじめたようなので午前
は給餌場で様子を見てきました。まだなんとなく集まっているだけで動きもいま
いちの感じでした。午後は屈斜路湖の方でハクチョウを見ていました。観光客が
少ないのでお腹を空かせているようで、人を見ると寄ってきては様子を見ている
ようでした(笑)。どちらものんびりしていて写真的にはパッとしませんが、そ
のほうがいきものにとっては幸せなのでしょうね。
12月11日(土)
このところパッとしなかった感じの景色が続いていましたが、今朝は思いがけ
ずいい景色と出会うことができました。なんとなく行ってみようかなという直
感が働いて、予定していたのとは違ったところへ向かったら正解でした。朝の
景色はそういうことが多いので、分かっているところへ行くよりも冒険してみ
たほうが面白いですね。もう少しガソリン代が下がってくれればあちこちに行
くのもいいですが、あとちょっと様子を見ます。
12月12日(日)
タンチョウも集まってきているので、伊藤サンクチュアリを見てきました。ちょっ
とゆっくり出かけたら、到着したとたんみんないなくなってしまって失敗したかと
おもったのですが、その後はポツポツと戻ってきてくれました。動きの方はそれほ
ど活発とは言いがたく、もう少し冷え込んで地面が凍結しないと本格的な給餌場シ
ーズンにはならないでしょうか。今給餌している量は、バケツ半分という感じで、
これではタンチョウも来ないのかもしれません。
12月13日(月)
もう12月も中頃というのに、森を歩いていたらまさかのシマリスの姿がありま
した。風が強くて体感的にはかなり寒かったものの、気温はプラスとなってい
て冬眠から覚めてしまったのでしょうか。最近フキノトウを見かけたりと変な
天候だとおもっていましたが、まさかここまでとは。もっとも冬眠中にときど
き起き出して蓄えたものを食べるという話も聞いていますので、貴重な姿を見
せてもらえたのだと思います。とてもラッキーな出会いでした。
12月14日(火)
庭にシマエナガがやって来ていました。日没直前で夕陽に当たってふだんの色
白な顔ではなく、他の鳥のようでした。シマエナガって行けば見られると思っ
て北海道に来る人が多いようですが、一カ所に留まっていることはなく、食べ
物を探して移動している鳥です。どこにでもいるけれど、運が良くなければ会
えない鳥です。観光材料程度に扱っているマスコミや観光団体が多いですが、
それは大きな嘘だと思いますね・・・
12月15日(水)
相変わらず暖かいですね。昨年は氷の上を歩いていたところはまったく氷がはっ
ていなくて、近くのため池の氷も融け始めていました。氷の上に融けた水が乗っ
ていて、きれいに景色が映り込んでいました。これって春の景色という感じがし
ます。来週にはマイナス20℃の冷え込みもやってくるようになるようですが、そ
んな急に変わると体がついていくか心配です(苦笑)
12月16日(木)
穏やかな天気の1日でした。午前中にハクチョウ、午後にタンチョウを見てきて、
風も弱く暖かいのであまり動きはなくじつにのんびりしているようでした。考えて
みれば、先日の嵐のときもいきものたちは生身で耐えていたわけですから、こんな
日はゆっくりしていたいはずですよね。明日も雪の予報が出ているので、どんな天
気になるでしょうか。少し積もっておいて欲しいところです。
12月17日(金)
待望の雪が降りました。思っていたほどの積雪量にはならなかったのですが、
地面もある程度白くなってくれ、冬らしい景色が見られました。しかし、期待
していた降雪中のシーンはタンチョウが来る前に雪が上がってしまい、残念で
した。雪が降ったおかげで給餌量も増えていたので、これからタンチョウが元
気に動いてくれることを願いたいですね。
12月18日(土)
釧路空港へ向かう前にタンチョウの様子を見ていきました。いままでは空港に
行くときは、湿原からタンチョウというルートだったのですが、1年以上湿原
の道が通行止めになっているので、タンチョウだけになってしまいました。や
っと雪が降ったので、飛翔シーンもお腹が真っ黒にならないで撮れるようにな
りましたね。この雪は、いつまで残っていてくれるでしょうか。
12月19日(日)
コンテストの授賞式があり東京へ。電車に乗ったのは1年半ぶりくらいではない
でしょうか。日曜日ということもありそんなに混雑していなくて良かったです。
それにしても東京は何でもありますね。紅葉も葉っぱが傷んでいる感じはしたも
のの、まだきれいな色のものがあってびっくりでした。でも、霜柱もあったので
けっこう冷えていたみたいです。
12月20日(月)
朝の飛行機で戻ってきて湖の様子を見てみたら、すっかり凍っていました。まだ
凍り始めなので、もう少しするといろいろな表情が見られるようになると思いま
す。ときおり氷が膨張してキーンという音が響いていました。といっても明日は
雪の予報で、せっかくの氷も雪に覆われてしまうのかもしれません。一週間前は
暖かかったのに、まったく読めない天気です。
12月21日(火)
やっと雪の降っているなかでタンチョウを撮影できました。北海道というといつ
でも雪が降っているようなイメージがあるかもしれませんが、道東では月に数回
降る程度で、なかなか雪が降っているなかでの撮影はチャンスが少ないです。今
日も降っていたのは1時間くらいで、タンチョウが活発に動き出したときにはあ
あがってしまっていました。あと1時間降っていて欲しかったですね。
12月22日(水)
森で見かけたエゾシカの親子。雪が降ったせいで森のなかから出てきているも
のも多くなって、姿を見かける機会も増えています。今年生まれた子供はもう
6ヶ月になっているはずですが、まだおっぱいをねだっていましたね。顔も幼
い感じでかわいかったです。この親子が耳を向けている先、何があったのでし
ょう。探してみても何か分からなかったですが、彼らは何かの気配に気づいて
いたんですよね。何だったのかなぁ。
12月23日(木)
昨夜けっこう雪が降って期待していたのですが、湿った雪だったので日中にはだ
いぶ融けてしまいました。それに朝夕は雲が出てきてなかなか太陽も姿を見せて
くれず、いい時間の光を利用できないのが厳しいですね。このときも待っていた
ところは完全に雲が広がってしまって、慌てて雲の切れ間を探しました。車で行
けるところも限られる時期になるので、苦労しますね。
12月24日(金)
今朝はマイナス20℃まで下がり、やっと冬という実感がありました。もう少し霧
などが出るかと思っていましたが、それほどもなく空気の方はだいぶ乾燥が進ん
でいるようです。それでもたくさん霧氷がついていて、冬らしいきれいな景色を
楽しむことができました。天気は安定しているようなので、しばらくは冷え込み
に期待していたいと思います。
12月25日(土)
今朝も自宅のあたりはマイナス18℃。いい感じに冷えていて、霧氷や気嵐などが
見られました。他のところもいいだろうとちょっと移動してみたのですが、こち
らは期待はずれだったようで、思ったような景色ではなかったです。近くとはい
っても10Km以上離れていますし地形も違いますので、同じではないのですね。
明日は冷え込みも緩みそうで、中休みですね。
12月26日(日)
朝の冷え込みはたいしたことなかったのですが、最高気温がマイナス5℃とあが
らずに北風が強くて体感的にはかなり寒い1日となりました。今シーズンでいち
ばん寒く感じましたね。やはり気温よりも風の影響の方が大きいと思います。ハ
クチョウも風を避けるように丸まっていて、寒そうに見えました。といっても北
風が吹いてこそ北海道の冬という感じもしますので、楽しみです。
12月27日(月)
この寒い時期でもエゾリスは元気に活動していますね。なにか食べているときく
らいしかジッとしていないので、なかなか撮らせてもらえません。この子は小さ
いのにカラスをからかったりしていてなかなかチャレンジャーで、キリッとした
いい顔立ちをしています。リスは自然界では弱い立場にありますが、このまま力
強く育っていって欲しいものです。
12月28日(火)
今朝の日の出は雲ひとつないカラカラの天気だったおかげで、日が昇ってから
数分しか撮れないようなキツイ光でした。気温は下がっていて雲海などが出る
のではとちょっと期待していましたが、風があってダメでしたね。そのあとは
湖畔で氷などを撮影していました。明日の朝も冷えるようですから、いい景色
が待っていてくれることを願っています。
12月29日(水)
マイナス18℃まで下がったというのにほとんど気嵐はなく、期待はずれの景色
になりました。朝日が射し込んでもあっという間に赤みが失せてしまい、イメ
ージどおりではなかったですね。冷えたこともあってタンチョウが動き出した
のは8時過ぎでそれまではしずかなものでした。こちらはともかく、午後の撮
影では、けっこう楽しめました。今夜の雪はどのくらいつもるでしょうか。
12月30日(木)
赤く焼ける姿が見られると思って出かけましたが、残念ながら雲が多く姿をの
ぞむことができませんでした。といっても、定番ではない自然の姿を見せても
らえたので、けっこう満足できました。このところ例年とは違う天気が続いて
いることで、ちょっと違う景色も見られていますね。こちらは年末年始にかけ
て安定した天気のようなので、また新しい景色を探してみます。
12月31日(金)
今朝はウロウロしたおかげでいい景色に会うことができました。私の写真は定
番ではないので、真似しても二度と撮れないと思います。この写真も龍が顔を
だしたところだと見ていて、いろいろ力を与えてくれているように思います。
なまっていた体も整ってきていて、来年はいろいろ楽しめると思っています。
みなさんも、良い年をお迎えください。