2024年5月分



5月1日(水)


最近は北海道のサクラの開花も早くなっていて、ゴールデンウィーク中にあ
ちこち見頃になってしまいますね。帯広のあたりももうピーク過ぎとなって
いて、エゾヤマザクラは葉が出てきていて景色がちょっと暗くなってきてい
ます。半月と絡めて撮影したいと思っても、葉の暗いところが多くてけっこ
う苦労しました。季節感を表現するのも難しくなってきましたね。    




5月2日(木)


日の出のちょっと後、まだ人気も少ない時間帯に、住宅街近くの公園でキ
タキツネが歩いていました。このところ住宅街にヒグマが出てくることが
あるので、この程度で驚いてはいけないのかもしれませんが、北海道のい
きものの密度は高いですね。クマなら大騒ぎですが、キツネなら当たり前
というのも北海道らしいところでしょうか。             




5月3日(金)


釧路エリアに戻って、サクラがどうかなと思って見に行ってみましたが、ま
だ咲き始めという感じだったので水鳥の様子を見ていました。キンクロハジ
ロがわりと近くにいて、しばらく見ていると水の中に潜ってスナヤツメを捕
まえて食べていました。カモって水草でも食べているものと思っていました
が、こんなものも食べているのですね。ちょっと予想外で、良いシーンを見
せてもらえました。                         




5月4日(土)


今日もサクラを見にまわってみましたが、ことごとく外れ。100km何も撮る
ことなく走ってしまいました。仕方ないので、先日見ていたちょっと確実な
ところで撮影。この一本だけけっこう満開に近くなっていて、木として撮っ
ても面白くないので、そこにやって来たマルハナバチを狙いました。上の方
にいることが多くて、けっこう難しかったです。待っている間にエゾリスも
姿を見せてくれて、少し撮影できました。このあたりで見頃になるのは数日
先という感じですね。                        




5月5日(日)


峠を越えるともうサクラはすっかり終わっていて、山のちょっと標高が高い
ところに残っているくらいでした。そのかわり新緑はあちこちで山を彩って
いて、景色もだいぶ変わった感じがしました。札幌への移動の途中でちょっ
と撮影しただけでしたが、じっくり時間を選んで撮ったら面白そうなところ
もたくさんありましたよ。                      




5月6日(月)


一昨日はまだ咲き始めだったサクラも、一気に満開になってしまいました。
慌ただしく札幌から帰ってきたので何カ所も確認できませんでしたが、この
感じだと、地元のサクラは他も満開になったところがあると思います。明日
は雨予報なので、すこし花の見られる期間も長くなってくれるのではないか
と期待しています。                         




5月7日(火)

小雨がシトシト降るなか、サクラを探してウロウロしていました。まだ全域
で満開とはなっていなくて、予想が外れてけっこう走り回ることになってし
まいました。でも、そのおかげでタンチョウとサクラの組み合わせを撮影で
きました。期待していなかったことだったので、ラッキーでした。タンチョ
ウはそろそろ雛も孵っているようで、ときどき姿を見かけますね。    




5月8日(水)


めずらしくネズミがゆっくりと撮影させてくれました。ときどき姿をみかけ
ることがあっても、自然界では捕食される弱い立場のネズミは敏感で、すぐ
逃げてしまうことの方が多いです。今日は巣の入り口だからなのか、よほど
お腹を空かせていたのか、数分間姿を見せてくれました。こうやって見ると
かわいい顔をしていますよね。また会えることを期待していますが、家には
入って来ないことを願います。                    




5月9日(木)


今年もタンチョウの雛が孵ったということで、さっそく見に行ってきまし
た。孵化したのは6日頃のようで、まだ小さくてかわいいです。今日は気
温も低くて寒かったのもあって、あまり活発ではなかったですが、ときど
き元気に駆け回ることもあって、体力もありそうです。昨年はここの雛は
水に濡れて体力を奪われ育てなかったので、元気に育っていって欲しいと
思っています。                          




5月10日(金)


地元のサクラはあまり見栄えするものがないのですが、数少ないこの木も見
頃になりました。ここにタンチョウでもいてくれれば、さらに映える写真に
なるのだと思いますけど、難しいみたいです。北海道の有名なところではひ
たすら餌付けしているところもあるみたいで、このあたりも観光化が進むの
につれてそんな場所にならないことを願うばかりです。         




5月11日(土)


近所のサクラも満開になってそろそろサクラのシーズンも終わりが近づいて
きました。満開ではあったものの光がイマイチだったこともあって、あまり
納得いく撮影にはならなかったです。曇天だったら雨が降ってくれた方が絵
になった感じがします。低緯度オーロラもチャンスがあるかと思っていまし
たが、雲があってムリみたいです。                  




5月12日(日)


朝は霧雨が降っていて、幻想的な景色になっていました。昨夜空を見たら白
かったのは、低い雲が出ていたのですね。こんなときは遠くの余計なものを
隠せるので、けっこう撮影に適した天気です。霧が晴れるまで撮影して、そ
のあとは家で車の補修をしていました。錆びて穴があいてしまったので、お
手軽な方法で埋めました。明日は雨のようで、最後のサクラもまた違った景
色を見せてくれることと思います。                  




5月13日(月)


このサクラは今シーズン何度も見に行っていて、なかなか思い通りの光や背
景にならず、やっと良い感じで撮らせてもらえました。サクラの木も満開に
なっていて、良いタイミングでした。この木は樹齢が80年以上で、農家さん
が木のまわりに堆肥を撒いたりして大切にしているそうです。最近は倒れた
り折れてしまうサクラもありますが、まだまだ元気でいて欲しいものです。




5月14日(火)


久しぶりに訪れたオオバナエンレイソウの群生地、ちょうど満開のタイミン
グで、とても見応えがありました。いつも思うのですが、きっと昔の北海道
ではこんな群生地があちこちにあったのでしょう。それがいまでは限られた
ところでしか残っていないのはとても残念なことです。それとも、ここも保
護された場所なので、人の手が入らないとこうはならないということなので
しょうか。                             




5月15日(水)


釧路エリアを離れてみると、いいところがたくさんあって楽しいです。まあ
それなりの距離移動しているので、本州だったら隣の県以上の移動をしてい
るのですけどね(笑)。やっとサクラが終わった釧路に比べると、もう緑が
広がっていて、別の景色の感じがします。ゆっくりと見ながらいい景色を楽
しんでみたいです。ガソリン代も高くなって、すぐ帰るのはもったいないで
すからね。                             




5月16日(木)


こちらの野生のオシドリはけっこう警戒心が高く、なかなか近くでは撮らせ
てくれないことが多いのですが、今日は心を許してくれたのか、かなり近い
距離で撮影させてくれました。それもいっときではなく3時間ほど近くにい
たので、警戒はしつつもそこにいることを許してくれたのだと思います。す
ごい写真になるわけではないですが、こういった心のつながりが嬉しい時間
でしたね。                             




5月17日(金)

スズランも咲き始めていますね。背が小さいのでじっくり見ているのもけっ
こう大変なのですが、可愛らしい姿に癒されます。甘い香りも心地よいです
ね。先日見に行ったオオバナエンレイソウと同様に、スズランもあちこちで
自生していたのだろうと思うと、見られるところが限られてしまうのは残念
なことです。ササの陰などで咲いているのはときどき見かけるので、ササを
刈ってやれば、少しは変わるでしょうか。               




5月18日(土)


朝まだ早い時間に水辺を見ていたら、キタキツネがとぼとぼと歩いてきまし
た水でも飲むかと思って見ていると、カラスが落としていったと思われる何
かを食べていました。そのあとは水を飲んで落ち着いたらマイペースで森に
入っていきました。あまり人に見られているのは気にする様子もなく、悠々
としていましたね。ここはこのキタキツネの縄張りということでしょうか。




5月19日(日)


このところいきものを見ていることが多かったので、風景を撮影しに出かけ
てみたら、いつもとは違う景色を見ることができました。水面の半分ほど花
粉が覆っていてまるで膜ができているような感じ。スッキリした水面の写真
は何度も撮っているので、これはまた面白い景色になったと思います。小鳥
にも遊んでもらえて、それも楽しかったです。             




5月20日(月)


今年もマガモの雛が姿を見せてくれました。すでに二家族が元気に雛を連れ
ていて、池を泳ぎ回っていました。一度はカラスが襲いかかっていたことも
ありましたが、このときは無事に親が追い払っていました。二家族が近づく
とケンカしていることもあって、雛を連れているときはけっこうナーバスに
なっているようでした。この子達も元気に育って欲しいものですね。   




5月21日(火)


雨が降っていて、けっこう風もあったせいかいきものの姿も少なく感じまし
た。ただ、牧草地にはタンチョウやエゾシカの姿があり、こういう場所はい
きものにとって過ごしやすい場所になっているのかと思いました。エゾシカ
にとっては新鮮な食べ物もあり撃たれる心配も少ないので、居心地がいいの
は理解できますね。                         




5月22日(水)


サクラソウがたくさん咲いていました。このあたりは何度も来ていたのです
が、今日初めて気がつきました。他には見かけない感じもするので、もしか
すると人が植えたものが増えたのかもしれません。だいぶ緑も広がってきて
いるものの、色が少ないのでこういう花があるとうれしいです。朝は濃い霧
が出ていて、これも変化があって面白かったです。           




5月23日(木)


ちょっとどんよりした天気で、森のなかはけっこう暗かったです。気温も上
がらずいきものの動きもあまり活発とはいえない感じでした。森を歩いてい
ると近くでキビタキの心地よい囀りが聞こえてきて、探してみると可愛らし
い姿を見せてくれました。姿が見えなくても耳を澄ますといろいろないきも
のの動きが分かることってありますよね。               




5月24日(金)


今日もしっかり雨が降りました。近所を見てまわっても相変わらずいきもの
の気配は薄い感じがします。気温も低くなっていて、道内では雪が降るかも
しれないなんていっています。そんななかでもマルハナバチは元気に活動し
ていますね。咲き始めたばかりのセンダイハギの蜜を一生懸命集めていまし
た。そういえば、今年はあまりアブの姿を見ていない感じがしているのです
が、実際のところどうなのでしょう。                 



5月25日(土)


今年の天気はほんとうに変ですね。4月中旬並みの冷え込みとなり、昨夜か
ら朝にかけて標高の高いところは雪となりました。おかげで新緑と雪という
このあたりでは見たことがない景色を楽しむことができました。ずっと雲が
低かったため光が射し込んだのはわずかの瞬間だったものの、久しぶりにワ
クワクしながらシャッターを押しました。これで青空が出れば最高だったの
ですけど、贅沢な要求ですね(笑)。                 




5月26日(日)


気がつけば、もうヨツボシトンボも飛び回る季節になっていましたね。小鳥
を見ようと森に行ってみたら、バードウオッチングの団体が来ていて予定変
更。近くの公園を歩いていたら、トンボの姿を確認できました。朝はまだ寒
いですが、虫たちも少しずつ活動を始めているようです。それでも虫たちを
見かける数は少ないような感じがしています。このあともしばらくはすっき
りしない天気が続くようで、どうなるでしょうか。           




5月27日(月)


今日も雨になるということで、その前に近所を見てまわりました。今シーズ
ンは近所のいきものが少ない感じがしていて寂しいところですが、アカゲラ
がちょっと面白いシーンを見せてくれました。キノコの下で何かを突いてい
たので、キノコについている虫を食べていたのと思いますが、知らない人が
みたらキノコを食べているようにも見えるでしょうね。このあとはコルリの
姿を見かけたのですが、高いところにいて超望遠を使っても豆粒でした。 




5月28日(火)


森のなかでであったシマリス、口の中にためてきた草の実か何かを一生懸命
に皮を剥いていました。そんなに頬袋は大きく膨れていなかったので、たい
した量ではない感じでしたが、花が終わって実をつけているものもあるので
新鮮な食べ物があるのはうれしいのでしょう。地面にはハルニレの実がたく
さん落ちているので、こんなものを集めているのかもしれません。    




5月29日(水)


湿原の緑もだいぶ濃くなりました。ヤチボウズの草もかなり伸びていて、ヤ
マドリゼンマイも胞子葉を伸ばしていました。気温は10℃を少し超える程度
で寒かったのですけど、北海道だとこんなものなのかと思ってしまいます。
台風一号の接近もあって風が強く天気もスッキリしないなか、一瞬だけ陽射
しが入って緑を引き立ててくれました。                




5月30日(木)


一日で200Kmくらい走り回ったわりに成果はなくて、滝に行こうと思ったら
林道が豪快に崩落していて通行止めでした。他のところもオーバーツーリ
ズで立ち入り禁止になったところがあって、静かに見てきた地元としては
複雑な感じでした。滝から引き返したところでタヌキが姿を見せてくれた
のですが、疥癬にかかっている感じでちょっと心配ですね。      




5月31日(金)


近所の森で小鳥を眺めていました。だいぶ葉も茂ってきていて囀る声がして
もなかなか姿を見つけにくいところもあるのですが、根気よく静かに待って
いるとときどき姿を見せてくれます。このベニマシコもハルニレの実を食べ
るシーンなども見せてくれました。ほかにはアカゲラが面白いシーンを見せ
てくれて、なかなか興味深かったです。