2024年6月分



6月1日(土)


スッキリとした青空を見たのは久しぶりとなったものの、午前中は空振りと
なりました。納得できずさらにウロウロしていると、オオスズメバチのケン
カのシーンに出会いました。樹液にやってきていて何度かケンカしていたも
のの、毒針を使うことはなくガンを飛ばし合うくらいでたいてい終わってい
ました。一度は噛み合うことがありましたが、それ以上にはならなかったで
す。そう考えると、人間の方が怖いかもと思いました。         




6月2日(日)


ラッコを見に行って来ました。さいわいけっこう近くに来てくれたので、腕
が痛くなるくらいたっぷりと撮影できました。近いといっても距離は50m以
上離れているので、空気の揺れでピントが怪しくなりやすく、無駄にたくさ
んシャッターを押しているので、あとでチェックするのが大変です。これば
かりはいくら機材が進歩してもどうにもならないところなので、仕方ないで
すかね。                              




6月3日(月)


新顔のエゾリスに会うことができました。ずいぶん体毛に特徴があって、い
まは冬毛から夏毛に生え替わっているところのように思いますが、こんなま
だら模様のエゾリスは見たことがないです。夏毛になるとマッチョなネズミ
みたいになってしまうので、冬毛の方がかわいいです。この色のままであれ
ば、また会ったときにも分かりますけど、ムリでしょうね。       




6月4日(火)


6月になっても気温があがらず、まだ冬みたいな格好をして歩いています。
森のなかでなにかないかと見ていたら、小鳥たちが子育てしている様子を見
ることができました。このハシブトガラはホバリングしながら葉についてい
る虫を捕まえていました。この気温だと虫の数も少ないように思うのですが
実際のところはどうなのでしょう。                  




6月5日(水)


今日もスッキリしない天気で、雨が降る前に近所を見てまわってきました。
昨日から気温が低めのままだったせいか、いきものの動きも少ない感じがし
ました。シジュウカラの親子を見ていると、もう自分で食べ物を捕れるよう
になっていても、親は子供に食べ物を運んでいました。遠目に見ると親と子
供の違いは分からないくらいでしたが、もう少し学習しないと独り立ちはで
きない微妙なお年頃だったのかもしれませんね。            




6月6日(木)


気温が上がってきてちょっと青空も見えてきたので、近場の摩周湖で風景を
撮影してきました。というかこの時間はここしか青空が見えていない感じだ
ったのですよね。北海道は平坦なので、けっこう遠くまで空が見えます。雲
も適度に流れていたおかげで、摩周ブルーの湖面に雲の影が落ちて微妙な濃
淡が生まれて、魅力的な景色になっていました。            




6月7日(金)


静かな雲海の朝でした。風もなく雲海は凪いだ状態で快晴なので、ほとんど
変化はなくゆっくりと日が昇るのを眺めていた感じでした。ある程度太陽が
昇ってからは、ウグイスが近くにやって来て囀ってくれました。今の時期は
日の出も早く、3時に現場に到着したのでは遅いくらいの感じですね。いっ
そのこと、星を撮ってそのまま日の出を待つ方がいいのかもしれないです。




6月8日(土)


ピンポイントで晴れ間が出てくる場所で歩いて来ました。気温も20℃を超え
たおかげで、エゾハルゼミの鳴き声もあちこちから聞こえてきました。声が
大きいのですぐ近くにいるような感じがしますが、木の幹に似た模様をして
いるうえに小さいので姿を見つけるのは、なかなか苦労します。小鳥も葉に
隠れてしまう季節になりました。もうすこし晴れが続いて欲しいですね。 




6月9日(日)


ときどき歩く湖畔をけっこう歩いてみたのですが、今日はぜんぜんいきもの
と出会うこともなく、ちょっと寂しい散歩になりました。何回かサトキマダ
ラヒカゲが湖畔で吸水していたり、飛んでいるのを見かけたくらいで、最後
に木にとまって何かを吸っているを確認できました。花が咲いているように
は見えなかったので、何をしていたのでしょうか。           




6月10日(月)


朝から雨となってどんよりした天気となりました。そろそろ時期だと思って
探してみたら、予想通りコケイランが咲いていました。以前はすぐに姿が見
える感じだったのに、今年はまわりの草がだいぶ伸びていて、はじめはなく
なってしまったのかと思いました。でも、ゆっくり探してみたら隠れるよう
にひっそりと咲いていました。どんどん身近な自然が失われていくなか、大
切に残しておいて欲しいと思いました。                




6月11日(火)


このところ気温差が大きいおかげか、雲海となる確率が高くなっているよう
です。今朝も雲海が出ていたものの高い雲が広がり曇天気味だったので、晴
れ間が出そうなタイミングを狙って見に行って来ました。ちょうど雲海も晴
れ始めていて、変化のある景色を見ることができました。最近は雲海がダイ
ナミックに動く適度な風がなく地味な感じなので、こういうタイミングを待
たないと、ただ雲海が広がっているだけになってしまいますね。     




6月12日(水)


今朝も雲海が出ていました。やはり動きはあまりなくてバリーションが撮れ
ないので、雲の中に入って霧のイメージで撮影していました。風があると雲
が流れて刻々と雰囲気も変わるので忙しいことも多いのですが、雲海同様に
変化はなくじっくり撮れる感じでした。こういうときは撮りたいと思える場
所を探すしかないので、歩き回れるところが良いですね。        




6月13日(木)


懲りずに早起きしてきました。日の出前にちょっと朝焼けがあって、少し変
化がありました。日の出のときは低いところに雲があって、太陽が姿を見せ
るまでしばらく待たされました。今日も雲海の動きはほとんどなく、日があ
る程度あがったら移動となりました。もう少し尾根歩きでもできる散策ルー
トがあればいいのですけどね。                    




6月14日(金)


天気がスッキリせず午前中は用事もあったので、近所で撮影と思ったのです
が、ここ数年で身近にあった草花はめっきり減ってしまいました。手軽に撮
れて良かったのですが、こんな田舎にいてもだいぶ変わってしまったのです
ね。仕方なく、午後から比較的近くの流れを見に行きました。ここは静かで
新緑がきれいだったので、しばらくゆっくり眺めていました。しかし途中の
林道は荒れていて、この夏の取材は心配になりました。         




6月15日(土)


ノビタキに遊んでもらいました。原生花園に行ってみたものの、まだ花は咲
き始めでちょっと寂しい感じでした。かといってすぐ近くで他に撮影できる
場所もなかったのでボーッとしていたら、近くにやってきて囀ってくれまし
た。花がまだだからなのか小鳥も少ない感じで、移動したわりにはいまいち
満足できない取材となってしまいました。自然相手なので、思い通りにはな
らないものですね。                         




6月16日(日)


湿原の木道を歩いてきました。朝のうちは霧雨が降っていてシットリした感
じだったものの、そのうち陽射しが出てくるようになると蒸し暑くなってき
ました。木道の補修後はやはり植生が変わってしまったところが多く、期待
していた花が見られなくなったところもあって、残念でした。高層湿原のあ
たりも草が以前より増えた感じがしたので、乾燥化が進んでいるのかもしれ
ません。                              




6月17日(月)


今朝は摩周湖に呼ばれたようで、自然と早くから目が覚めてなんとなく撮影
を始めたら、それから3時間刻々と表情が変わり続けてたくさん撮影してし
まいました。現場に着いたときは雲海もなく朝日も雲の向こうで外れだった
かなと思ったら、光が射し込むと同時に雲海がわき始め、ずっとワクワクの
しどうしでした。今シーズンは雲海の確率が高いので、興味のある人はチャ
ンスかもしれません。                        




6月18日(火)


晴れたものの風が強くて、湖畔に撮影に行ったのですが湖面が揺れて思うよ
うに撮ることはできませんでした。なるべく風があたらないところを探して
みたものの、ときおり風が止むのを待って撮る感じでした。水面の表情とし
て、映り込みが出るか出ないかでずいぶん雰囲気が変わってしまいますから
このあたりはしっかり見極めて撮影したいところですよね。       




6月19日(水)


今朝も幻想的な景色を楽しむことができました。このところ連日雲海が出て
くれているので、つい気になって早起きしてしまいます。今回は雲が多く、
そのおかげで変化のある景色となっていました。動きがないと、適当なとこ
ろで終わりにしますが、変わり続けているとずっと撮りっぱなしになるので
けっこう疲れます。あとから見直すと同じようなカットも多く、撮らされて
いる感じもしますが、撮りたいと思えるのはうれしいことです。     




6月20日(木)


そろそろ花の見頃が近いので下見のつもりで行ってみたら、もう見頃になっ
ていました。まだ傷んだ花は見られないくらいだったので、今が一番良いタ
イミングといえるかなと思いました。アヤメが咲いているところにエゾシカ
が入ってくれて、良い感じになりました。ただ観光客もいるのであまりリラ
ックスしているとはいえない感じでしたね。もっと自然な感じの姿を見られ
るようになるといいと思うのですけど、難しいところですかね。     




6月21日(金)


ルピナスはピークを過ぎてきた感じですね。近所の土手で改修工事のあとポ
ツンと咲き始めたのがはじまりで、いまではけっこうな面積のルピナスが咲
くようになっています。ルピナスは北海道の花と思っている人もいるようで
すが、外来種でどんどん増えるので庭に出てくると刈ってしまうという人も
多いです。見た目はきれいですが、あまり増えすぎるのも困りますね。  




6月22日(土)


天気も冴えず遠出をする感じでもなかったので、どうしようかと森の縁を見
ていたら、サイハイランの姿を見つけました。今の時期は白い花が多くてち
ょっと地味な感じなのですが、このランは濃いピンクなのでポツンと咲いて
いても目立ちます。他にあった株はもうピーク過ぎで花が枯れてきていたの
で、来年はもう少し早くからチェックしてみようと思います。      




6月23日(日)


森のなかでエゾカンゾウ(ニッコウキスゲ)が咲いていました。エゾカンゾ
ウというと開けたところで咲いているイメージが強いのですが、意外と木の
あるところでも咲いています。植物としては咲いている環境がけっこう違う
のは珍しい感じがします。それともどちらかの環境がのちに大きく変わって
いて、昔からの花が頑張って残っているということでしょうか。そんなこと
を考えながら花を見ていました。                   




6月24日(月)


けっこうしっかり雨となりました。移動しながら撮影しようと思っていまし
たが、途中は撮影する気にもなれずひたすら走っている感じでしたね。遠景
は雨で霞んでしまいますし、上向けるとレンズがびしょ濡れになりそうなの
で、なかなか難しいところです。北海道はこの時期めぼしい被写体が少なく
なる時期ともいるのかもしれません。どんどん視点が小さい方に向いていき
最後は水滴となってしまいました。                  




6月25日(火)

札幌のあたりはバラが見頃になっていますね。バラの花自体は東京あたりの
バラ園と種類は同じだと思いますが、周りの花の種類が違うのでちょっと違
う雰囲気になりますね。この写真も背景はラベンダーで、まだつぼみという
感じでしたが、この色の組み合わせって、東京だと撮れないのではないでし
ょうか。それぞれの場所での特徴を見つけられると写真もちょっと変わりま
すよね。                              




6月26日(水)


朝ちょっと早く滝に行こうとしたら、6時過ぎないと入れないとなっていて
都会はどこも管理されているんだなぁと思いました。クマが出ているために
通行止めは覚悟していましたが、こういう理由で入れないとは思っていませ
んでした。情報社会ではあっても肝心なことが開示されていないことって多
いんですよね。出かけるときは事前の調査が重要だと思いました。    




6月27日(木)


フェリーを下りてから、移動しながらの撮影でした。新潟では毎回ふだんと
違う被写体が見られるので楽しいですね。今回はチョウトンボを撮影できま
した。普通のトンボと違って、ヒラヒラとチョウのように飛んでいる姿は優
雅な感じがします。たくさんいるのですけど、なかなか近くに来てくれない
ので二時間ほど見ていましたが飽きませんね。             




6月28日(金)


やっと芦川に到着。今日は大雨で外に出るのもちょっと考えたくなるような
感じでした。今年は早くから暖かかったせいか、だいぶ草も多く生えてしま
っていて木の枝も伸びているので、このあとの手入れは手間がかかりそうで
す。ただ、いきものの気配はこちらでも少なく、軒下にはハチの巣もできて
いませんでしたし、見てまわったなかではこのキリギリスの幼虫をみかけた
くらいでした。雨があがったら、他の虫も姿を見せてくれるでしょうか。 




6月29日(土)


こちらも虫の姿が少ない感じですね。朝一で河口湖のあたりを見てまわり、
相変わらずインターナショナルな場所になっているなぁと思いながら花プラ
スアルファを探していたのですが、このアブしか見つけられませんでした。
庭の草刈りをしているときも、チラッとカマキリを見たくらいで茂った木の
中にもアシナガバチの巣もなかったし、寂しい感じでした。邪魔者の毛虫系
もいなかったのは良かったですけど、なんか変な感じがします。     




6月30日(日)


日中、ちょっと足を伸ばして撮影に出かけたところは外れだったようで、不
完全燃焼のまま戻って来て庭の片付けをしていました。午後から雨という予
報だったので戻って来たのですが、結果的に雨は降らずだいぶ片付けが進み
ました。夕方になってもう終わりにしようと思ったら、ヒラヒラと飛ぶ虫の
姿がありました。近くにとまったので見てみると、ウスバカゲロウでした。
釧路のあたりでは見かけないので、出会ったのは何年ぶりでしょうか。いつ
ものことですが、本当に最後に良い出会いがあるものです。